投稿日:2025/6/26
投稿者:関
1.AI Builderで実現できる主な機能
AI Builderには主に以下のような機能があります。
① ドキュメント処理
- 請求書やレシートなどの書類から、必要な情報を自動的に抽出。
- 定型書類(フォーム)や非定型書類(自由形式)のどちらにも対応可能。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/create-form-processing-model
② 画像認識
- 画像内の特定オブジェクトを検出して分類する。
- 製品分類や欠陥検出、在庫確認などに活用。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/get-started-with-object-detection
③ 予測モデル(Prediction)
- 過去データから将来の傾向や結果を予測。
- 営業成績予測、解約リスク分析などの業務改善に役立つ。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/prediction-use
④ カテゴリー分類
- テキストデータを特定のカテゴリーに自動分類。
- メール分類や顧客からの問い合わせを整理する用途で利用。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/text-classification-model-in-flow
⑤ テキスト抽出と感情分析
- 顧客のレビューやアンケートなどから感情を読み取り、ポジティブ・ネガティブを判定。
- 商品やサービスの評価・改善に役立つ。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/flow-sentiment-analysis
⑥ 名刺リーダー
- 名刺を撮影して、自動的に人物名・電話番号・メールアドレスなどの情報を抽出。
- 営業活動や顧客管理で効率化を実現。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/ai-builder/business-card-reader-component-model-driven
2.AI Builderの使い方の流れ
AI Builderを活用する基本的な流れは次の通りです。
①AIモデルを選択
- Power AppsのAI Builderメニューで、利用したいAIモデルを選択。
②モデルのトレーニング
- 過去のデータ(画像・書類・数値データなど)をアップロードして、AIに学習させます。
- AI Builderでは少ないデータでも高精度なモデルを構築できます(一般的に数十~数百データで十分)。
③モデルの評価と公開
- 作成したAIモデルの精度を評価し、問題がなければ公開。
④Power AppsやPower Automateで活用
- 公開したAIモデルをアプリやワークフローに組み込み、自動化や業務効率化を実現します。
3.具体的な活用事例
実際のビジネスシーンにおけるAI Builderの具体例を挙げて解説します。
① 請求書・領収書処理(フォーム処理モデル)
- 経理部門で、紙やPDFの請求書から、日付・金額・会社名などを自動抽出。
- 手作業での入力作業を自動化し、ミスを削減できます。
② 名刺のデジタル化(名刺リーダーモデル)
- 営業担当者が受け取った名刺をカメラで撮影。
- 氏名・役職・電話番号・メールなどを即時にデータ化し、DataverseやSharePointに保存。
③ 製品画像の分類(画像認識モデル)
- 倉庫や店舗で、商品画像を撮影して分類(製品の種類やモデル番号の特定)。
- 棚卸し作業を迅速化・正確化。
④ 顧客フィードバック分析(感情分析モデル)
- アンケートや口コミのテキストを分析して、ポジティブ・ネガティブの感情を判定。
- 顧客満足度の向上に活用。
⑤ 営業予測・顧客離脱予測(予測モデル)
- CRMデータや購買履歴をもとに、営業成約確率や顧客の離脱可能性を予測。
- 予防策を事前に立てることが可能。
4.AI Builderのライセンスと注意点
- AI BuilderはPower Platformの追加機能であり、利用には専用ライセンス(追加課金)が必要です。
- 利用するAIモデルや使用頻度に応じて、月間クレジットを消費します。
- 初期段階では少ないクレジットでテストや評価ができますが、大規模な利用時は課金プランの検討が必要です。
5.AI Builderを活用するメリット
- 短期間でAI活用をスタート可能(数日~数週間で導入可能)
- ノーコードのためIT部門に依存せず活用可能
- 既存のPower AppsやPower Automateとシームレスに連携可能
- Microsoftが提供する信頼性の高いサービスを利用可能
まとめ
AI Builderを使うことで、業務の大幅な効率化が期待できます。
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