Power Platform

システムテンプレートって何?パッケージ製品/クラウドサービス向けテンプレート利用によるメリットと注意点とは

一般的にERP等のパッケージ製品やクラウドサービス向けのテンプレートとは、「パッケージ製品/サービスに対し、特定の業種・業務に併せパラメータや追加開発した機能をまとめた」ものを意味します。パッケージ製品やサービスは、シンプルな業務プロセスに則って作成されている事が多く、業種や業態によってシステム導入時に発生するギャップへの対応が必要となります。テンプレートは、そのギャップを埋め、導入を容易にする為のものとなります。
当社ではMicrosoft社のPower Platform向けにPowerAppsテンプレートを提供しており、本記事ではテンプレートのメリットや注意点について述べた後、当社のテンプレート製品について、解説します。

テンプレートのメリット ~低コスト・短期間での導入が可能~

昨今、AWSやAzure、GCP等のクラウドサービスによりシステム基盤の構築にかかる期間は短期化しています。またSaaS型製品の利用により、システム構築自体が不要となるケースもあります。しかしながら、システムを「実業務にフィットしたもの」として導入するには、従来と変わらず、機能と自社業務とのギャップへの対応が必要となります。テンプレートは、そのような作業を簡易化する事が可能であり、まとめると以下のようなメリットがあります。

  • パッケージ製品(特に海外発のSAP、Oracle Cloud、Microsoft Dynamics、Salesforce等)の導入においては、どうしても日本国内の法令や商習慣に併せた対応が必要となるが、そのような対応を具備しているテンプレートを活用する事で、法令対応・実業務へのフィットを比較的容易にする。
  • 自前で機能を追加開発する範囲が減り、低コストでの導入が可能となる。また、パッケージ製品や対応OS、ブラウザのアップデートに対し、テンプレートのアップデートで対応可能となる。
  • パッケージ製品やSaaS型製品のシステム設定/マスタ設定についても、一から検討する事が不要となるので、導入が容易となる。

以前はスクラッチ開発と言われるような「1から自社の要望に併せシステム開発を行い、運用を行う」というケースが多くありましたが、自社向けに個別最適化されたシステムは、使い勝手は良かったものの業務変化や社会の技術変化に対応するのに、時間も費用も掛かってしまうという課題がありました。

近年はパッケージ製品やクラウドサービスを、如何に利活用していくかという点が重要になっており、それを補助・推進する形となるテンプレートの重要性は高くなっております。

テンプレート利用によるシステム導入における注意点

続いて、テンプレート導入における注意点を述べます。

テンプレートは「パッケージ製品やクラウドサービスを利用するにあたり、ある一定の業種・業務に合わせた機能、設定」なので、結局の所、前述のような「自社向けに個別最適化し、導入・運用に時間も手間もかかるシステム」にしない事がポイントとなります。その上での注意点は以下の通りです。

目的を明確にする

システム導入を成功させる為には、目的を明確にすることが欠かせません。テンプレートの利用においてもこれは変わらず、目的に沿ってシステム化の範囲を明確にし、あれもこれもと余分な機能を作る事なく、優先順位をつけて、実現範囲を取捨選択する事が重要となります。

導入後の運用・メンテナンスを見据え、導入活動を行う。

テンプレートを用いて短期間で導入を行ったとしても、ポイントとなるのは「その後の運用やメンテナンス」です。運用・メンテナンスの段階で、必要に応じ設定変更や機能追加を自社で対応する事が出来れば、社会状況や事業内容の変化への柔軟に対応でき、企業の発展に役立つはずです。その為に導入時に、「テンプレートの内容や作りを理解しておく事」が重要となります。

ROIT PowerAppsテンプレート
~テンプレート製品で容易に利用開始でき、ローコード開発ツールで開発を内製化~

Power Appsはプログラミングスキルがない方でも、業務効率化に役立つツールを作成できる機能です。汎用的に使えるため、業種や業務内容を問わないことが特徴となっております。Officeを使える方なら、ドラッグ&ドロップの操作で手軽にツールを作成可能。時間と費用をかけてITベンダーに依頼することなく、業務に必要なツールをスピーディーに作成し、効率化や生産性の向上につなげられることが強みです。

しかしながら、実際PowerAppsを使ってアプリを作成し始める際に「どのように作ればいいのか、どの業務領域に適用するか」等と悩む事があるかと思います。

そこで当社はテンプレート製品にて、「PowerAppsのファーストステップを容易にし、顧客自らで問題無く運用・メンテナンスを可能に出来ないか」と考え、『案件管理・顧客管理』の業務領域をPowerAppsにてテンプレート化した製品を作成しました。

Power Appsテンプレート製品の詳細については、「ROIT PowerAppsテンプレート製品のご紹介」をご参照ください。

まとめ

IT技術活用が、企業の事業活動へ与える影響は大きく、今後も如何に自社でITを活用する基盤・仕組みを作っていくかはポイントになると考えております。当社のPowerAppsテンプレートが、少しでも多くのお客様の企業活動の一助となれば幸いと考えております。

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